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新型コロナプロジェクトチーム代表インタビュー
新型コロナウィルスの感染拡大状況は日々刻々と変化しています。感染予防対策を実施するにも、今後の計画を立てるにも、「新型コロナウィルス」を正しく理解する必要があります。そこで今回は、専門家に基礎知的な知識を伺いました。

chap.1 新型コロナウイルスとは?

世界各地を大混乱に陥れた新型コロナウイルス。それによって引き起こされた新型コロナウイルス感染症は、どのような病気で、なぜ約半年という短い期間で世界的大流行となったのか。新型コロナプロジェクトチーム代表に、対策をたてるうえでも役立つ基礎的知識を聞いた。
監修:MS Task Force for COVID19 代表理事 福島医師
取材・文 :門賀美央子   イラスト:千野エー

新型コロナウイルスとは?


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)によって引き起こされる様々な症状を指す病名です。
ウイルスにはコロナウイルス以外にもたくさんの種類がありますが、どのウイルスも遺伝子(DNAやRNA)と遺伝子を囲むタンパク質の膜のみの、とても単純な構造をしています。そして、大きさはというと、たった1万分の1ミリ。まさに「目に見えない敵」なのです。

ポイント1 ウイルスは遺伝子とそれを囲むタンパク質の膜でできている。

感染症の原因にはウイルスの他に細菌と真菌があります。しかし、ウイルスには他の二つとは異なる特徴があります。それは、宿主の体内でしか増えることができないという点です。細菌と真菌は栄養源さえあれば自己増殖できます。しかし、ウイルスは宿主となる動植物の細胞の中に入り込んで、宿主の細胞分裂の仕組みを乗っ取らなければ増えることができません。

つまり、仮に外からウイルスが店内に入り込んだとしても、宿主となる人間に感染しない限り増殖することはないのです。

ポイント2 ウイルスは宿主の体内でしか増えない。

また、ウイルスは種類によって感染経路や感染力が異なります。

私たちに身近なウイルスだと、特に感染力が強いのがノロウイルスと麻疹ウイルスです。新型コロナウイルスは、この二つに比べるとさほど感染力が強いとは言えません。麻疹ウイルスと違い空気感染はしませんし(免疫力の低下した方では起き得る可能性はあります)、ノロウイルスのようにわずか10~100個ほどが体内に入っただけで感染することもありません。既存のインフルエンザウイルスと比べても特に強いとは言えないでしょう。

それなのに、なぜCOVID-19はたった半年ほどでパンデミック(世界の広範囲に及ぶ流行)を起こしたのでしょうか。

それは、SARS-CoV-2が「新型」であるためです。

人間には、ウイルスや細菌を含む「体外から入ってくる異物」に抵抗し、排除しようとする機能が備わっています。これを免疫といいます。しかし、未知の異物に関しては、免疫機能が効果的な対処方法を学習していないため、満足に働かないのです。

ポイント3 新型コロナウイルスは感染者の半数程度が無症状であり、無症状者が感染拡大の原因となる。

そして、もう一つパンデミックを起こした原因と考えられることがあります。

無症状感染者の多さです。現在、50~70%の人が感染しても無症状のまま終わると見られています。つまり、自分が感染しているのかどうか、とても分かりづらいウイルスなのです。

けれども、無症状者でも他人に感染させることはあります。むしろ、無症状である=元気であるがゆえにあちこちに移動し、ウイルスを撒いて歩く結果になってしまいます。国境越境の自由が保証されているEU内で爆発的な感染拡大が起きたのは、まさにこれが理由だったといえます。

ポイント4 新型コロナウイルス感染症に対する予防や治療の方法が確立されなければ、数年は収束に時間がかかる可能性がある。

現在、世界中の医学界が総力を結集し、様々な角度から新型コロナウイルスと戦っています。医療現場のがんばりはもちろん、研究者は遺伝子レベルでウイルスを研究し、効果的な対処方法を解明しようとしています。しかし、病態が解明され、治療方針が確立し、「死なない病気」になるにはまだ時間がかかります。100年前にパンデミックを起こしたスペイン風邪の場合、収束までおよそ3年の年月が必要でした。

治療法が確立しない限り、新型コロナウイルスのパンデミックも収まるまでかなりの時間がかかる可能性があります。この先数年間は、各店舗でできる限りの対策を取る必要があるのです。

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  1. 新型コロナウイルス対策で利用したい支援制度(後編)

  2. chap.2 店舗で取るべき対策

  3. 新型コロナウイルス対策で利用したい支援制度(前編)